凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「私にとって椎名さんは雲の上の存在です。椎名さんが私とどうにかなるなんて絶対にありえないです。だから連絡先の交換をしても問題ないと判断しました」

 遠回しに俺とは恋に落ちないと断言されて心がモヤモヤとする。

「それと、私に関する変な噂が立っているのなら、真実を知る人がひとりくらいいた方が心強いと思いまして」

「それは、周りにこの話を知られてもいいと考えているのか?」

 新川さんはほんの少し寂しそうに微笑んで首を左右に振った。

「できれば知られたくありません。職場にプライベートを持ち込みたくないです」

「まあ、誰でもそうだよな。わかった。もちろん最初から誰かに漏らしたりするつもりはなかったけど、ここだけの話にすると約束するよ」

「ありがとうございます」

 ホッと胸を撫で下ろす姿に、そんなに心配なのに俺に話してくれたのか、という嬉しさがじわりと胸に広がった。

 なんだろう、この感覚は。
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