凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました～臆病な彼女を溶かす溺愛初夜～

「だって、どんな美人CAに言い寄られても、なびかなかったじゃないですか」

「それは単純に惹かれなかったからだろう」

「じゃあ、椎名さんの気持ちを動かした女性は、どんな人なんですか？」

　宙に視線を投げて考える。新川さんの魅力はたくさんある。だがそれらすべてを語るのはさすがに惚気だろう。

「笑顔が可愛い女性だと思う」

「なるほど、笑顔が可愛い子って癒されますしね」

　他には？　という興味津々の目を向けられて苦笑した。

「紺野にプレゼントの相談をしたおかげで、彼女に似合うものが買えて感謝しているけど、まさか質問攻めに合うとはな」

「俺、椎名さんに憧れているんです」

　突然話が飛んでポカンとする。

「社内史上最年少機長って本当にすごい名誉ですよ。俺は今二十九歳ですけど、三十三歳までに機長になるのを目指しています」

「そうか。頑張れ」

　普段から気にかけている後輩パイロットが育つ過程を、そばで見守るのは案外楽しいものだ。