クールな外科医はママと息子を溺愛したくてたまらない~秘密の出産だったはずですが~
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瞼越しに陽の光を感じて、目を覚ました。
大きなシャンデリアがついた見慣れない真っ白な天井と、ハリのあるシーツの質感にここが自宅ではないと気づく。
あれ、ここどこだっけ……。
ぼんやりとしながらも昨夜のことを思い出そうとする。けれど、それと同時に体を少し起こしただけで頭痛がはしり起きるのをやめた。
頭痛い、気持ち悪い……これは完全に二日酔いだ。
そうだ昨夜、参加したパーティーで男性からお酒を勧められて……それから。
少しずつ思い出したのは、由岐先生が助けてくれてこの部屋まで連れてきてくれたこと。
そして6年前のことを伝えて、このベッドでそのまま――。
そこまで思い出し、ゆっくりと右側へ顔を向ける。
すると私の隣には長いまつげを伏せぐっすりと眠る黒髪の彼……由岐先生が、いた。
「ゆっ……!!?」
由岐先生!?
もちろん互いに服は着ていない。その姿がいっそう、昨夜のことを事実だと知らせた。
昨日のことは、夢じゃなかったんだ。
私、由岐先生と……。
キスから先のことを思い出して、ぼっと顔が熱くなる。