さくらいろさく【短編】


新学期が始まる3日前、さよならを聞いた日から一週間後に章人君のお父さんと章人君が優奈ちゃん達を迎えにきた。

住所を書いた手紙を交換して優奈ちゃんを見送った。


優奈ちゃんはやっぱり泣きながら、見えなくなるまで手を振り続けてくれた。



私は笑顔で見送った。

でも見えなくなると、こらえていた涙がどんどん溢れてきて
その日はずっと泣いていた。


また会えるよね?
次会えるのは、いつかな?


優奈ちゃんにも章人君にもまた会いたいよ。



章人君にもさよならを言う時、私が書いたあの桜の絵を渡した。



「ありがとう。」



そう一言だけ言って、私にあの時みた沢山の桜が書かれている絵をくれた。



大切にするね。
この絵も手紙も、沢山遊んだ思い出も全部。


忘れないよ。



元気でね。




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