さくらいろさく【短編】


ドキドキの入学式も無事に終り、教室にもどる。


まだぎこちない不陰気のなか前の席の女の子がじぃ~と見てる。

…?



「私、菊池 優奈。(キクチ ユウナ)
 あなたは?」



にっこり笑って話しかけてきた。

ちょっとびっくりして、おどおどしながら答える。



「…倉田 梨香。」


「リカちゃんかぁ☆
 可愛い名前だねぇ。
 あ、名前で呼んで もいぃ? 」


「うん。」


勢いの良さに圧倒されながら私が答えると、優奈ちゃんはまるでヒマワリみたいに元気で明るい笑顔をむけてくれた。



「よろしくね!みりちゃん!!!」



優奈ちゃんとは、先生が戻って来るまで その後もずっと話続けた。

小さな顔に ボーイッシュなショートヘアでハキハキと喋る優奈ちゃん。

私は、緊張していて、あまり沢山喋れなかったけど、彼女をすぐに好きになった。


数週間後には、すっかり打解けて、いつも何をするのにも一緒で放課後遊ぶのも必ず一緒だった。




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