~狂恋~夫は妻を囲う
「んんっ!
またするの?」
夕食後、ゆっくりしてベットに横になった二人。

彩羽を組み敷いて、口唇を奪った魁聖。
「またするの~!」
「もう…寝よ?」
「えーー!いろちゃんを抱きたい!!仕事の疲れ癒してよ!」
「じゃあ…ギューってする!おいで?」
そう言って、両手を広げた彩羽。

吸い寄せられるように、彩羽の上にかぶさるように抱き締めた魁聖。
彩羽もギュッと抱き締めた。
しかし倍の身体の大きさがある二人。
当然、彩羽は息苦しくなる。
「うー、ちょっと苦しい……」
「だよね?
いろちゃん、一回退くから手ぇ離して?」
「嫌…もう少しだけ……」
「でも……俺、いろちゃん潰してるし、重いでしょ…?」
「私だって、魁聖のこと好きなんだよ?
だから、抱き締めたい時もあるよ?」
「わかった。でも…ほんとに、いろちゃん苦しそうだから……腕枕して抱き締めるから、離して?」

そうして魁聖が腕枕し、抱き締め合う二人。
「いろちゃん、ありがと!
さっきは嬉しかった!」
「ほんと?伝わった?私の好きって気持ち」
「うん!もちろん!俺、愛されてるなぁ~
まぁ…俺の方が何百倍も愛してるけどね!」
彩羽の額にキスをしながら言った。

「でもさっきみたいに抱き締め合ってると、苦しいけどなんか好き~って感じが伝わるね!
隙間がない位にくっついてるから、一つになったみたいな感じがする……!
…………なんてね(笑)」
「………いろちゃん」
「ん?」
「煽ってるの?それ!」
「え!?そんなわけないでしょ?」

「…………うーん、でも煽られた…!
てことで、やっぱ抱かせて!」
「えーー!!!」
結局、魁聖に貪るように愛され、果てた彩羽だった。
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