白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
ローザベルを床の上におろし、ぶつぶつと物騒なことを呟きながら、ウィルバーが寝台のような形の拷問台に近づき、器用に棘がついたローラー部分を外してしまった。
ふたたびお姫様抱っこされて無骨な拷問台の上に乗せられ、ローザベルは翠緑の瞳を曇らせ、不安げにウィルバーを見つめる。
「そんな顔したってダメだ……そそられるだけだから」
ぽつりとこぼして、ウィルバーはローザベルの身体を横たわらせ、魔法の枷を拷問台の鎖に巻き付け、両手を万歳の形に固定させる。
両足も開いた状態だから、足の付け根部分の薄い和毛も丸見えだ。全裸で大の字になったローザベルは、ウィルバーが何をしようとしているのか悟り、頬を赤らめる。
「身体に訊く、って言ったもんな。さんざん啼かせてやるから覚悟しろよ……」
結局、拷問器具なんか使わない、彼の手による甘い拷問で、ローザベルは絶頂に追いやられて――……