白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
「んぁっ……ウィル、バーぁあんっ……!」
レース編みのガウンごしに両胸を揉んでいたウィルバーは、手枷をがしゃがしゃぶつけながら抵抗するローザベルを宥めるように、髪の先から首筋にかけて口づけを贈る。切羽詰まった彼の愛撫と急激な媚薬の効果で、ローザベルは無意識に腰をひくつかせていた。自ら求めるはしたない仕草が、ローザベルに羞恥心を抱かせる。意識はまだ明瞭としているのに、身体は既に言うことを聞いてくれない。ウィルバーから与えられる愛撫に過剰なまでに悦んで、悲鳴にならない声を鈴のように鳴らすだけ。
「その可愛い声で、俺を求めてごらん……」
まるで自分が楽器に変身してしまったかのような状況で、ウィルバーがローザベルの着ていたガウンをはだけさせ、まろびでたふくらみを包み込んで指先で尖端を絞る。きゅん、と下腹部を疼かせたローザベルは、彼の手で、あえかに啼きつづけている。
「このままでいるのは拷問のときより辛いだろう? 早く俺におねだりしてごらん? 怪盗さん……」