白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
彼の熱がふれた瞬間、ローザベルのあたまのなかが真っ白に沸騰する。
「挿入れてぇ……それほしぃの、ウィルバーさまぁ……もう、だめぇ!」
涙をこぼしながら懇願する女怪盗の姿に、ウィルバーも興奮して顔を真っ赤にする。このまま奥深く貫いて、子種を彼女にばら蒔いて、自分だけのものにしたい。
涙で潤んだ翠緑の瞳に射られて、「ウィルバーさま」と呼ばれて、ウィルバーは愕然とする。自白させるまでは挿入しないで焦らそうと思っていたのに、ダメだ、こんな風にねだられたら……限界だ。
「……仕方ない怪盗さんだね。今日だけだよ」
――彼女が何者だって構わない。いますぐここで、自分のものにしたい。いや、自分のものにする!