白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
ウィルバーはくすくす笑いながら、彼女につけたキスマークをなぞり、左下腿の隠れたところにある四角い烏座のような形まで辿ってから、今度は下肢を舌で堪能しはじめる。足の指をひとつひとつしゃぶっては銀色の糸のような唾液を絡ませ、そのまま太もものほうへと上昇していく。秘処に迫る付け根部分にダメ押しのキスマークをつけていたら、くすぐったそうにローザベルが身を捩る。そんな彼女の姿を見ていると、すぐに起きて「やめてください」と懇願してくるのではないかと思うウィルバーだったが、足を思いっきり開かせて、恥ずかしがる秘処に顔を近づけても、嫌がる気配はない。
ほんのり香る彼女の匂いを前に、ウィルバーの下半身も服越しに反応しているのがわかる。煩わしそうにベルトをはずし、ズボンを脱げば、すでに下着を先走りの液で濡らしていた。
「やばい……挿入れる前に達しそうだ……」
そもそも眠っている女性を前にこんな風に自分が欲情する趣味を持っているなんて思いもしなかった。もし、ローザベルが目覚めて眠っている自分が抱かれていたと知ったら、幻滅するだろうか……いや、それはないだろう。