白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~

「珍しいね、こんなにイヤイヤ言うなんて。身体はもうできあがっているのに……」
「ウィルバーさまの、意地悪……」
「君のおばあさまが結婚式で着ていた透け透けのガウン、今度取り寄せてあげる。きっと美しいだろうな、淫らなローザの姿」
「あぁんっ……」

 ローザベルは乳房から下腿に移ったウィルバーからのキスを受けた状態で秘芽を捏ねられ、ひくひく蠢く花園の入り口からどぷりと蜜を垂らし、甘い匂いを石室内へ充満させる。
 まるで自分が婚儀の主役になったかのように、ウィルバーに翻弄され、ローザベルは啜り泣く。

「もぉ、くださぃっ……!」

 彼の指だけでは足りない、届かない、もっと太くて硬くて熱いモノを……

「ふふ……たくさんあげる。俺も君のナカに入りたくて仕方がなかったんだ」

 そう言いながら挿入された楔は、ふだんよりもおおきくて。
 ずりゅっ、と雁首を擦りたてながら一気に貫かれた瞬間、ローザベルの脳裡に火花が散る。

「ふぁ……んぁあんっ!」

 寝台やソファで交わるときよりも苛烈な衝撃に身体が弾む。
 どこか余裕のないウィルバーの姿が、愛しい。
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