突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!②
いてもたってもいられなくて
その女の前に飛び出した。


脳裏に有と部屋に消えていくシーンがよぎる。


(はらわた)が煮えくりかえりそうだった。


「わっ!」


その女は私にぶつかって、尻もちをついて
自分のカフェオレをぶちまけた。



…とろいな。でも、知ったこっちゃない。



「ごめんなさい!」


明らかに飛び出してきたのは私なのに
素直にごめんなさいと謝る姿にも無性に腹が立った。


「あ、杏奈さん?」


その女は死んだ人間を見たかのような驚いた顔を見せた。


一応、私のこと…知ってるわけね。

まぁ、そりゃそうか。


「あんた…なんなの?なにが目的で…!」


絶対に化けの皮、はがしてやるんだから!


「杏奈さん!生きてた…んですね!」



思いがけない反応に思わずたじろいだ。


なんで?
なんで喜んでるの?
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