突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました！②

「え、ひまり？どうした？泣いてるの？」

「ち、ちが…」


怖かったのか


ホッとしたからなのか


純大への罪悪感なのか


ただただ涙が、ポロポロと溢れ出した。


「な、なんだよ。どうした。」


驚いた蓮兄が濡れた身体のまま、
私を引き寄せて抱きしめた。


なんで
もっと拒めなかったんだろう。


バカ、有。


だけど
有の切ない気持ちが、痛いほど伝わってきて苦しかった。


どうしても有を放っておけない。


いつもあの目に見つめられると
自分を見ているようで心が絡め取られてしまう。


大好きなジュンちゃんといる時のような温かい気持ちではなくて

心の奥がグッと苦しくなるような…



ジュンちゃん…

蓮兄の胸の中でただただ溢れてくる感情を整理できずにいた。