子ブタの恋2〜キレイになりたい〜

―――次に目を開けたら、私は自分の部屋のベッドに寝ていた。



「目、覚めたか?」



いつの間にか、正太郎がベッドの傍に立っていて、心配そうに私の顔を覗きこんだ。



「正太郎・・私どうしたの?」



「お前帰り道で倒れたんだよ。だから、俺がここまで運んだの。


おばさん今、下でお粥作ってくれてる」



「お粥なんていらないよ」



私はプイっと顔をそらした。



「――なんで急に飯食わなくなったんだよ?」



不思議そうに訊く正太郎に、私は言った。


「・・・キレイになりたいんだもん」



「は?」



正太郎は目を丸くした。


< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop