図書室の彼の溺愛

「またね、楓！」

葉瑠は嵐のように去って行ってしまった

「柊くん～私もあのアニメ見たんだけど、ストーリー教えてくれない？亅

クラスの女子が柊に昨日のアニメのことで話しかけていてムッとした

私の仲間なのに…

「ん？何で？見たんだったら分かるじゃん」

こういうときに悪気なくそう言うことを言えちゃうところを尊敬する

女子は、あっけにとられた顔をしていたが、特に気にする様子もなく友達と会話をはじめていた

「ちょっとぉ～、何柊をガン見してるんですか？」

茶化すような萌羽の言葉を無視する

「え゛無視？」

萌羽の驚いた声につい笑ってしまう

それに笑みを浮かべた萌羽は、嬉しそうにひゃひゃっ、と笑った

「はーい、ホームルームはじめるよ～」

担任の若い女の先生が入ってきて、萌羽は自分席に渋々座った

萌羽が今まで座っていた席の人は、ここぞとばかりに座り込んだ

ふっ…