図書室の彼の溺愛
「萌羽!はやくはやく!」
萌羽の手を引きながら、おなじみの図書室へむかう

あの後、6時限目はちゃんと出て、萌羽に質問攻めにされたが、なんとか交わした

楓が授業を休むなんて~~~!って、心配してくれたんだって

「ほんとに、楓くんは本の虫ですねぇ」
萌羽が茶化すように言った

「良いでしょ!面白いのたくさんあるの!」


「返却しま~す!」
声をかけると、柊が顔を上げて、目を丸くした

「本当に本を読むのはやいな…」

「だろ~!」
ニシシっと笑う

「瑛大!やほ!」
クラス一緒なのに、こうやってやり取りするの微笑ましいなぁ~

「あれ?楓先輩?」

「あ、奏芽くん!」
借りる本を数冊持った奏芽くんが声をかけてくれた

「奏芽、借りるならどーぞ」

何か瑛大が意味深に笑ってるんだけど…
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