図書室の彼の溺愛
「萌羽!早く行こ!」

昼休みになって、萌羽の手を引っ張りながら、図書室へむかう

一方の萌羽はマイペースに私が読んでいた本をパラパラとめくりながら歩いている

「そんなに急がなくてもいいんじゃないの?」

「ぅわ…活字やば…」と、囁いた萌羽はげんなりした顔で本を閉じた

その本を受け取り、ラストシーンを思い返す

怒濤の展開だったなぁ…と、口元があがってしまう


「んぉ?楓たちも図書室?」

そんな気分を害す、のんきな声


「何か悪い?これ読み終わったの!……それに私、今日当番だし!ぁ、今日じゃないや」

高校に入ってからも毎日図書室に入り浸り、ましてや、図書委員に入ってしまった

「え?そんなに柊と話したいの!?」


「は?何言ってんの?」と、反射で返すと

萌羽がに「怖い!」と目を細めた



「返しま~す」
図書室につき、カウンターに本を置く

「もう読み終わったの!?」
カウンターに座っている柊と瑛大が驚いていた
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