図書室の彼の溺愛
キーンコーンカーンコーン

「あ、お昼終わっちゃった」
どうせ戻れないから、と、吹っ切ってしまった

「キャは~!ありがとう~!先輩、水浸し?」
そんな声が後者から聞こえて、眉をひそめる

「う~ん、どうだろ、ドンだけかかった確認しなかったから…」
やっぱりわざとだった…

「はぁ………」

お弁当をしまって、草原に座り込む







「寒っ……」

5時限目終わりのチャイムに合わせて萌羽に電話をかけた

『ちょっと、楓!授業サボって何してたの!?』
あまりの声量に少し耳から離して、静かにするように言った

『あ、ゴメン、…………………え!?分かった!今行くから』
事情を説明すると、電話越しに慌てた様子が伝わってきた
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