図書室の彼の溺愛
「次あんなことをしたら許さない、今回も許さないがお前は磯野さんに気持ちを伝えたのか?オレたちが気持ちが通じ合ってるのにむかついたんじゃないのか?頑張ってないのに自分はダメだとか諦めてんじゃねえよ」

腹を押さえていたかなめが目を見開く

「…そうですよね、その通りです、少し頑張ってみます」

「…そんなことで許されると思ってるのかよ」
先ほど同様の低く凍り付くような声が聞こえた

「湧さん…」

湧さんは寝ているのか楓を抱きかかえていた

「楓の心に傷を作ったんだ。許さねえよ」

奏芽をちらっと見るとおびえた目をしていた

「ゆ、湧さん、今回はふ、楓の気持ちを確かめて、から…」

「黙ってくれないかな?君のこと認めてないし」
不敵な笑みで体が凍り付く

さすがの楓の兄ちゃんだ…

「お前、殺していい?」
思わず息をのんだ

「んぇ?私寝てた……湧兄、奏芽くんのこと許してあげてね?私、ショックだけど、湧兄が来てくれたからそっちのほうが嬉しかったからもういいや、それにやるなら私が絞めるから!」
かわいいことを言ったと思ったら恐ろしいことを言った

奏芽が息をのんだ
< 170 / 233 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop