図書室の彼の溺愛
「楓、いい兄ちゃんたちだね」

夕方、屋上で楓と並んで座って空を見ていた

「うん、大好きなんだ、お母さんと父さんが家にいなくて寂しいときも一緒にいてくれたの」
懐かしそうに目を細める楓を見つめる

「俺、認めてもらえるかな?」
ぽつりと呟くように言った

「突然どうしたの?」

「いや、挨拶行ったら殺されそうだなって、将来のために力と信頼身につけとかないと…」

思ったことを何気なく呟いただけなのに、楓の顔が真っ赤になった

………あ…

「いや、今のは…うん、ゴメン、つい……………!?」
俺も恥ずかしくなり言い訳のようなことを早口で説明していると、楓が腕をつかんで引っ張ってきて体が傾いた

……と、思ったら、頬に何かが当たったのだ…それが、唇だと理解するのに必要だった時間およそ、0.3秒

「へへっ、いつもの仕返しだよ!」
余裕そうな楓を引き寄せ、俺もお返しでキスをおとす

「仕返しの仕返し~!」
べっ~と舌を出す

「っな!私はほっぺだし!」
真っ赤になった楓に再度キスをおとす

ちょっと長めのやつを
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