図書室の彼の溺愛
「楓ちゃん!お迎え!」
桜先輩に呼ばれて顔を向ける

「………しゅう!?」

「やほ、迎え来ちゃった」

頬が緩まないように口に力を込めながら近寄る

「部活は?」

「楓と早く帰りたくて抜けてきた」

「……………」
反応に困ることを言われて下を向く

「やっさしい………楓ちゃん!ありがとう、当分、よろしくね!」

え、え、え!?もういいの!?

鞄を渡され背中を押される

「……まだ早いね…」
外にある時計を見るとまだ5時半だった

「道場寄っていい?」

最近通ってるのかな?

「いいよ、一旦かえっていい?道着、稽古場においときたいから」
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