図書室の彼の溺愛
「この間、唇にキスできなくて残念だったなって」

さっきと明らかに雰囲気の変わった様子のそいつに少し警戒する

「何言ってるの、もういって言い?」

トン、と首を衝撃があった

と、思ったらうまく体が動かず倒れてしまった





~*~*
「んんん………」

目が覚めて、体を起こそうとした

だが、腕が動かず首を動かして見る

………ぇ…

「ちょっと、齊牙、これほどけよ亅

恐怖を覚えたのを隠すように口調を強くする

「ん~?“あなたの言うとおりにするのでほどいてください“って、土下座するならいいよ」

頭おかしい…

「は、何言ってんのお前、」

眉をひそめ、そいつを睨む


「ま、そういうと思ったから、いいけど、そのままでも俺の好きにできるから」

アハハって笑った齊牙が今初めて怖いと思った

この人…燿と怖さが違う…
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