図書室の彼の溺愛
「んんん………」
だんだん意識が戻ってきて、目の前に白い光が見えた
「楓!楓!」
誰かが私の名前を何度も呼んでいる……
「柊?……」
ここはどこだ?
と思って首を動かしたら、保健室だって分かった
「良かった……楓、突然気絶しちゃって…」
だんだん思い出してきた…私…柊の前で……泣………
顔が熱を持っていくのが分かって布団に潜った
「楓?」
柊の優しい声に耳だけ傾ける
「さっきの返事今じゃなくていいから、でも、俺はもう遠慮しないんだ」
かぁぁっと、さらに顔が赤くなってしまった
「楓~!」
慌ただしく扉が開いて半べその萌羽が入ってきた
そしてそのまま布団の上からぼふっと抱きつかれた
「萌羽っ!」
今日は、瑛大とデートだと聞かされていたのだが、学校に戻らせてしまったのだろうか…
罪悪感を感じながら、顔を出す
「そんなに悲しそうな顔しないでよ~!」
デートならいつでもできるし、とぐちゃぐちゃの顔で訴えられて笑ってしまった
「そういえば、なんで柊はここにいたんだ?図書室は?」
央太が遅れて入ってきた