図書室の彼の溺愛
「おんまぇ!柊!楓から離れろ!」


燿が柊のえりをつかんで私から引き剥がした


ほっと胸をなで下ろし、体を起こす


「楓………お前、何かされたのか…」

こっちに近づいてきて心配そうに見つめてくる燿


「顔、真っ赤じゃねえかよ!」

そう指摘されて、さらに、ぼぼぼって赤くなる

その反応を見て燿は眉を吊り上げた


けど、その怒りが爆発する前に

「燿兄、人の部屋は行ってこないでぇ!」

枕を投げつけて、部屋から追い出した


「…………楓、俺、本気だから、考えといて」

柊には珍しい真剣な顔をした柊に少し、ドキッとした

と言うのは内緒


「………またね、帰るわ」

やばい、いつもの柊じゃない……



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