図書室の彼の溺愛
「何でそんなに慌ててるの?」

驚く柊が訊ねる

息を切らした飛鳥ちゃんが必至にそう伝えてくれた



「こ、この間とは違う、イケメンが……楓ちゃんを迎えに来てる!」

なんとなく嫌な予感がした

恐る恐る柊に目を向けると勝ち誇ったように「ほら」といわれた


「ゴメン、飛鳥ちゃん、そのひとに
『たとえ卒業生といえど、入ってこないでください、不法侵入です』って伝えといて」

「ぇぇぇ…卒業生!?」

「うん」

「あ、でもそれ私が言うと………」

「そっこ、ごめんね?自分で言うわ」


そう言って手を振ると飛鳥ちゃんはほっとして出て行った
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