図書室の彼の溺愛
「こんにちは、何で来ないんですか?」

ピンポンを押して、出てきた柊に挨拶をせずに尋ねる

「………はぁ…」

額に手を当てため息を漏らした柊


何で私がため息をつかれなきゃ行けないの?


「嘘つき柊くん、おこるよ」

一歩近寄り、顔を近づける



「嘘が下手なの!」

純粋って言うか、単純って言うか!


「何で、気づくかな?」

困ったように笑った柊が私に玄関に入れ、扉を閉めた


そして、鞄を持った


「やっぱり、来なかっただけだ」

じーーーっと見つめると、柊が目を逸らした


「いこ?」

怒る私に柊が手を差し出してきた

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