図書室の彼の溺愛
「話そらすな!何で来なかったの!」

その手に自分のを乗っけ、引っ張る


「別に、理由はないよ」

「嘘つくの下手くそ!頑固!単純!」

嘘をつく柊に思いつく言葉を並べる


「そんなこと言うなよ!」

「うぅ~ゴメン…で、でも!知りたいの!」

「何でもないよ、行く気がしなかっただけ」

本当に…?

ジト目で見つめると目を逸らされる


「何で…?嫌だったの…?」

不安になって声が尻すぼみになる


「えっとね………」

そんな私を見て柊が口を開いた

その続きが気になり黙って待つ


「…ゴメン、嫌だったわけではないんだ、俺のわがまま」

頭を撫でられる



「わがまま…?」

脈略のない会話に首をかしげる


「そ、わがまま、楓は知らなくていいけどね」

誤魔化すように笑われ、何も言えなかった
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