図書室の彼の溺愛
「ん」「おはよ!」

央太に対し、つっけんどんに応じる

そんな私と違い、ほんとに萌羽はいい子だ

「やっぱり沖田さんって楓くんのこと好きだよね!」

こっそりと耳打ちをしてきたから、ぶんぶんと首を横に振った

うげぇ…と、小さく囁くと萌羽はふふっ、と笑った


「うーん、何か証拠欲しいな~」

腕を組んで必死に考えている萌羽の後ろ姿を横目に眺める

後ろからちんたら歩いてきている奴のことをチラリと見る

「ん?どした?」

その視線に気づき、央太が口元を緩めた



「無視はひどいな」

とか言いながら、大して気にしていなさそうだ


「あ、柊おはよ、あれみた?」

教室で柊の姿を見つけ、ニコニコしながら柊のもとへ寄る

「お、楓はよ!見たよ!面白かったよな」

今、私が好きなアニメが再放送中で2人で放送するたび話している

「楓~!」

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