図書室の彼の溺愛
ヒョコヒョコと、おとなしくちょっとずつ近づいてくる楓の腕を引く

「おわっ………」

「楓…何でそんなにかわいいの?」
つい本音がこぼれてしまった

「ほぇ?」

「そういうところ」
意味の分かっていない楓の頬をなでる

「そういえば…今度の日曜日、空いてる?アニメショップ行きたくて…」
日曜………

「ゴメン……用事ある…」
何で、約束しちゃったんだろう…

「……分かった…………」

しばらく、無言が続く

「……?楓…」
静かすぎると思い、声をかけたら、案の定返事がなかった

「すぅ……………」
静かな呼吸音だけが、響く

「仕方ないかな」
そう思い、楓を抱きかかえた

俺が寝る予定だった和室に運び、寝かせて、自分も隣に寝た

「おやすみ、楓」
と、キスをおとして







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