LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
居間に通された、私と斗希。
思っていたように、父親は居ない。
近くの観光ホテルで働いている父親は、
土曜日の今日は仕事だから。
兄も実家で暮らしているが、
土曜日だし、何処かに出掛けているのかもしれないし、この家の二階の自分の部屋にでも居るのかもしれない。
テーブルの、私と斗希の前に、グラスに入った冷たい麦茶が置かれた。
斗希だけじゃなく、私にもそうやってもてなしてくれるのだと、
不思議な気分で母親を見る。
相変わらず、母親は斗希の容姿に魅せられているのが、その浮かんだ表情で分かる。
「あの…お母さん。
話って何?」
早く帰りたい気持ちからか、早速私から切り出した。
「優成の結婚の事なんだけど」
その母親の言葉に、?、が浮かぶ。
兄の結婚が、なんなのだ。
3ヶ月程前に、兄からは私に電話があり、
年末に結婚する事を聞いた。
「式にお前なんか呼びたくないけど、
妹だから出席してないのも変だし」
その電話の中で、兄にそう言われた事を思い出した。
もしかして、やはり私に兄の結婚式は辞退しろ、とかそんな話だろうか?
それならば、こちらこそ願ってもない事だ。
「優成の結婚がね、破談になって」
その母親の言葉は、思いがけないもので、え、と驚いてしまった。
だけど、本当に驚いたのは、
そうやって続けられた言葉。
思っていたように、父親は居ない。
近くの観光ホテルで働いている父親は、
土曜日の今日は仕事だから。
兄も実家で暮らしているが、
土曜日だし、何処かに出掛けているのかもしれないし、この家の二階の自分の部屋にでも居るのかもしれない。
テーブルの、私と斗希の前に、グラスに入った冷たい麦茶が置かれた。
斗希だけじゃなく、私にもそうやってもてなしてくれるのだと、
不思議な気分で母親を見る。
相変わらず、母親は斗希の容姿に魅せられているのが、その浮かんだ表情で分かる。
「あの…お母さん。
話って何?」
早く帰りたい気持ちからか、早速私から切り出した。
「優成の結婚の事なんだけど」
その母親の言葉に、?、が浮かぶ。
兄の結婚が、なんなのだ。
3ヶ月程前に、兄からは私に電話があり、
年末に結婚する事を聞いた。
「式にお前なんか呼びたくないけど、
妹だから出席してないのも変だし」
その電話の中で、兄にそう言われた事を思い出した。
もしかして、やはり私に兄の結婚式は辞退しろ、とかそんな話だろうか?
それならば、こちらこそ願ってもない事だ。
「優成の結婚がね、破談になって」
その母親の言葉は、思いがけないもので、え、と驚いてしまった。
だけど、本当に驚いたのは、
そうやって続けられた言葉。