LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「異常なの、斗希のそれは?」


「俺が訊いてるのに」


そう笑うと、異常だと思う、と答えた。


「もしかして、斗希は川邊専務の事を…」


「いや、それはない。
俺はノーマルだし。
昔の彼女とかに、俺が篤に恋愛感情でも抱いているんじゃないかって疑われた事は、何回かあるけど」


「そう…」


それではないのだとしたら、なら、なんなのだろうか?


そう言われてみて考えてみたが、
川邊専務の方は、斗希程その気持ちは深くは無さそうな…。



「俺が篤の為に全力で尽くしてしまうのは、
贖罪なのかも」


贖罪って、斗希は川邊専務に何か悪い事でもしたのだろうか?


それは、川邊専務も知っている事なのか?そうではないのか?



「篤のお姉さんの円さんとは、結衣が思っているような関係じゃないよ」


その突然の斗希の言葉に、えっ、とその顔を見る。


嘘をついてるようには見えないけど、
二度も二人がラブホテルに入る所を押さえた写真を見た私は、そんなはずないでしょ?と思ってしまう。



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