LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
俺と篤が中学へと上がると、
篤は非行の道へと走り髪を染め煙草を吸い出した。


俺は同じように非行に走る事はなかったけど、
篤とは変わらず仲が良かった。


でも、小学校の時みたいに、常に一緒に居るという感じでは無くなったと思う。


小学校の時とは違い、中学の三年間は一度も篤とは同じクラスにならなかったし。


篤には篤で、悪い友達や先輩達との付き合いも増え、
俺も俺で、学校でも塾でも、篤とは無関係な友達が増えて行った。


その頃、篤の姉達は、上の姉の円さんはわりと偏差値の高い地元の公立高校へ通っていて、
下の姉の鈴(すず)さんは、
中学卒業後、地元を離れて、篤の母親の昔の知り合いだという人の経営する美容室で、住み込みで働いていた。



「うち狭いから、女も連れこめねぇ。
お前の家みたいに広くて、ちゃんとした自分の部屋があったらいいのによ」


そう篤が愚痴っていたのは、俺達が中学二年の夏の頃。


久しぶりに、日曜日俺の家へと、篤がやって来た。


あの2DKのアパート、今は篤と母親と円さんの三人で住んでいる。


その時付き合っていた彼女の事を、篤は本気で好きではなかったみたいだけど、
その彼女で童貞を捨て、セックスにとてもハマッていた。


篤は中学に入ると、それなりに代わる代わる彼女が居たけど、
最後迄したのは、その時の彼女が初めてだった。


過去の彼女達は、処女だったから手を出せなかったらしく。


「年上の女も、付き合ってみたら悪くねぇな。
経験豊富で」


だからか、そんな台詞も口にしていた。


その時の篤の彼女は、年上で、
俺達の二つ年上の高校一年生。


「上杉(うえすぎ)君のお姉さん、だよね?」


その篤の年上の彼女は、俺達の同級生の上杉君のお姉さんで。


その上杉君もまた不良で、篤と仲が良かった。

その繋がりで、その上杉君のお姉さんと篤は付き合い出した。

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