LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
その鑑定書の日付を見ると、それはどれも最近みたいで。


もしかしたら、これはまだ増えるのかもしれないし、
もう処分しているだけで、もっとあったのかもしれない。


もし、この紙のどれかに、俺と父親との親子関係を否定したものが一枚でもあるのならば、
それを信じたくなくて、何度もその鑑定を繰り返したとしてならば分かる。



俺の手の中にある鑑定書は、
そのどれも俺と父親との親子関係を認めていて。


まるで、それを否定して欲しくて、そう何度もそれを繰り返しているように見えるし、

これだけ親子だと証明されても、
まだ、俺が自分の子供だと信用出来ないのだろうか?とも思う。


俺と父親は、顔は似てないがよく似ているのにな、と思う。


几帳面に並んでいた、その本棚なんか特にそう。


それは作者別だったり、その作者のタイトルのあいうえお順だったりときっちりとしていて。


俺も同じタイプだから、父親が並べていたようにその本を並べて行く。




その作業が終わると、その鑑定書を持って父親の部屋から出た。



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