LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
その後、俺はどんな言葉を口にしたのかはあまり覚えてないけど。


気付くと、割れたグラスを持ったままリビングの床で座り込んでいて。


父親と母親は裸で。


リビングの床で、セックスをしていた。


両親のそのおぞましい光景を、俺は両目を開けてしっかりと見ていた。


それは、写真のフィルムのように、
しっかりと俺の双眸に焼きついた。


気持ち悪いな、と、そうやって出来て生まれて来た自分の存在を、思う。


今の両親を見ていて、改めて俺が生まれて来たのは間違いなのだと、
思ってしまった。


間違えだから、消さないと。


消えて、なくなりたい。



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