LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
その日の夜は、斗希がパスタを作ってくれた。


本当は今日の昼パスタにしようと、
夕べ買い物をしていたみたいで。



今日の朝も、サンドウィッチを作ってくれていて、
ブランチとして、私の実家へと行く前に二人で食べていた。



「斗希って、夜寝てる?」


夕食後、キッチンで洗い物をしている斗希に尋ねた。



「何、その質問?」


そう笑う目は、クマもないのだけど。


ただ、毎日遅くに帰って来て、
けっこう遅く迄起きているみたいだし、
朝なんか何時に起きているのか知らないけど、
私が起きる頃には、スッキリとした顔で、いつも朝食の準備をしている。



「俺、四時間くらい寝たら、充分だし。
休みの日は、けっこう昼間寝てる。
ほら?結衣、仕事だから知らないだけで」


そう言われ、この人もそうやって休みの日は、だらだらとしているんだな、と少し不思議な気分。



「今日、ごめんね。
せっかくの休みだったのに」


私の実家迄の、遠い道のり。


それに、こうやって朝も夜もご飯の用意をさせて。


休日に、疲れてるんじゃないだろうか?



「今日、楽しかったよね」


そう笑顔で言われ、楽しいだけじゃなかったけど、
全体的には楽しかったか、と、私も笑顔で頷いた。


< 157 / 288 >

この作品をシェア

pagetop