LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「あの、斗希さん。
一体私に何の話があったんですか?」


そう切り出すと、斗希さんはちょっと困ったように、視線を私に向けた。


「実は、篤の母親が癌になって」


「えっ?」


それには驚いたけど、何故、そんな話を私に?


「それで、けっこうお金が掛かるみたいなんだけど」


「え、私、そんなお金持ってないです!
バイトしてるから、少しくらいならなんとかなりますけど」


銀行にある、その金額を思い出すが、
3万円程。



「いや、そうじゃないんだ。
えっとね、篤にある事をすれば、500万円くれるって人が居て。
向こうは、篤のそんな状況を分かっていて、近付いて来たんだろうな」


「えっと…」


一体、何の話か分からな過ぎて、混乱する。


話の内容がどうとかより、私に何故そんな話をするのか?


< 194 / 288 >

この作品をシェア

pagetop