LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「18歳未満の女を事務所に引き入れたら、その時点で300万先に貰える事になってんだ。
だから、とりあえず寧々がうちに入って。
その後撮影が決まって、
やっぱ俺が成瀬(なるせ)さんの事騙せねぇって思ったら、バッくれて貰っていいか?
その成瀬さんの兄貴には、成瀬さんに寧々の年齢がバレたとか適当に言うから」
その篤さんが言う、成瀬さんって人が、件の社長だろうか?
そして、その篤さんの提案は、とりあえずの300万はその取引相手からは貰うけど、
肝心の撮影はしないって事?
え、と斗希さんの方を見る。
「え、いや。
篤、寧々ちゃんはお金が欲しくて、AVに出たいって言ってるのに。
出たらそれなりにギャラ貰えるんでしょ?」
そう言う斗希さんも、篤さんのその提案は予想外だったのか、その設定のズレで焦っているよう。
「あー、じゃあ、そうなったら、
寧々にそれなりに、謝礼はする。
AVの出演料より安い金額にはなると思うけど」
「はい!」
そう返事した声が、自分でも明るいと思ったのは、このままAVなんか出なくていいのかと、安心したから。
それでも、約束通り斗希さんが私と付き合ってくれるのかは、分からないけど。
「けど、篤、いざとなったら、気が変わるんじゃない?
だって、成功報酬は200万もあるし。
正直、前金の300万だけじゃ、足りないんじゃない?」
「―――どうだろうな」
そう言った篤さんは、その可能性もあるのか、否定はしない。