LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
その帰り道。


成瀬社長の愛車の中。


「けど、ちょうど夏休みで良かったよな?
じゃなきゃ、平日だし撮影で2日も学校休まなきゃあいけない所だよな?」


「あ、はい…。
え、いや…」


そう戸惑う私に、成瀬社長は、運転していた車を、路肩に停車させた。



「もしかして、高校行ってない?」


さらにそう訊かれ、追い詰められるように言葉を無くす。



「気付いてんに、決まってるだろ。
一つ、確認させて。
現在の正確な年齢教えて。
俺の見立てでは、現在の奈々は高校三年って所かな…。
あの面接の時見せて貰った偽造の免許証の誕生日は、本当?
なら、もう18になってんのか?」


その成瀬社長の質問に、一体何から答えたらいいのか。


ってか、答えていいのか。


姉の誕生日は、7月15日で、確かにもう過ぎている。


てか、私は奈々でもなければ、誕生日も違う。


それに、偽造の免許証って?


「俺が見た感じ、まだ18にはなってないと思ってんだけど…。
そもそも、もう18になってんなら、もう意味ないから、篤も奈々の事辞めさせてそうだが」


そう考え込んでいる成瀬社長を見ながら、全てバレているのだと、悟る。


いや、全てではないのかもしれない。


そもそも。

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