LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「ただ、いざ撮影が決まったら、篤は止めんじゃないかと思ってたけど。
まあ、今のあいつ俺にけっこうムカついてるだろうしな、止めないか」


「あ、あの篤さんと何かあったんですか?」


「まぁ、ちょっと喧嘩して」


ちょっと、喧嘩?



「てか、奈々…じゃなくて、寧々だっけ?
寧々、お前と篤との本当の関係は?
マジで、AVに出たいのか?」


相変わらず、矢繋ぎに質問されて。


本当に、何から話せばいいのか。


「篤さんは、私のお姉ちゃんの元彼で。
別に、私は本当はAVなんか出たいわけじゃない。
ただ、ある人に、成瀬社長の事騙してAVに出たら、付き合ってくれると言われていて」


「その、ある人って?」


「篤さんの、友達…」


斗希さんの事、話して大丈夫なのだろか?


怒った成瀬社長が、斗希さんに何かしたりとか…。


「そう。
で、どうする?撮影する?」


「えっ?」


「寧々、どうする?」


そう再び訊かれるけど、そもそも、これが罠だと分かっていて、
まだ撮影するとかそんな選択肢がこの人にあるの?


けど、成瀬社長の口振りだと、前々から罠だと分かっていたみたいだけど、それなのに、今日もこうやって面接とか…。


一体、この人は何を考えてるの?

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