LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「別に、篤とその社長の関係に、嫉妬したわけじゃない。
ただ、その社長の会社で楽しそうに働いている篤が、なんだか気に入らなかった」
成瀬社長と篤さんとの仲に、妬いてと思っていたけど。
ただ単に、篤さんが楽しそうなのが気に入らなかったって事?
「まあ、寧々の事も楽しかった。
俺に気が有りそうだから、ちょっと優しい言葉をかけたら、簡単にAVに出てくれて」
その言葉に、自分の中で今迄感じた事のない感情が沸き上がって来る。
この時は分からなかったけど、それは殺意。
「俺、この後彼女と約束あるから。
もう行くけど」
そう言って踵を返し、私に背を向ける。
「全部言ってやる!
警察に、あなたに頼まれて成瀬社長を騙していたって」
「勝手にすれば。
それを証明出来るなら。
勿論、俺は知らないって答えるけど」
私を振り返る事なく、そう言うと歩き出した。
その背を、ずっと私は憎しみ見ていた。