LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
実は…
話終えた寧々さんは、私に包丁を向けたまま、憎しみの浮かぶ目で、私を見る。


この人が、斗希の妻である私も憎いと思う気持ちが、分かる。


今もこの人が斗希に対して特別な気持ちを抱いているとは思わないけど、
この人から見て、何も知らず呑気に斗希に愛されているように見える私が憎いだろう。


「そうそう。斗希さん、篤さんのお姉さんとデキてるみたいだけど。
きっと、あなたと結婚してからも、続いてるんじゃない?」


その言葉で、もしかして、と思う。



「あの写真を、川邊専務のお姉さんの旦那さんに送ったのは、寧々さん?」


「なあんだ。
斗希さんの奥さんも知ってるんだ?
あの人、浮気とかそうやって奥さんに堂々と言うんだ?
普通なら有り得ないけど、斗希さんならそれも有り得そうな気もするな」


そうクスクスと笑っているけど、目は憎しみで歪んだまま。



「川邊専務の奥さんの梢さんにもそうやって…」


「何の話?」


寧々さんは、私のその言葉の意味が分からないのか、首を傾げている。

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