LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~


「で、結衣これからどうするの?
前住んでた会社の寮に、戻るの?」


そう訊かれ、離婚したら、もう此処には居られないのかと、当たり前の事を思う。


「暫く、ビジネスホテルで…。
あの、ちゃんと決まる迄、荷物は置かせておいて。
寮には戻らない。何処か借りる」



「そう。
引っ越しは大変だろうから、荷物は急がなくていいから。
話は、それだけ?」


「あ、うん」



「俺、疲れたから、風呂入って寝る」


斗希はその離婚届けを手に持ち、
自分の部屋へと入って行った。



当たり前だけど、今夜は斗希とは別々に眠るんだな。


私の目から、涙が溢れ出し、それが流れる。


泣いたのは、何年振りだろうか?


私、本当に今、悲しいんだ。








< 248 / 288 >

この作品をシェア

pagetop