LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~

「ああ、それは大丈夫だ。
梢は俺にベタ惚れだし、俺も同じで。
結局、お互い好きなら、どんな問題が起こっても大丈夫なんだろうな」


そう言い切る川邊専務と、
その奥さんの梢さんが、本当に羨ましいと思った。


「って言いたい所だが、まあ、少し。
ほら、こないだ梢とお前らの所行った後、
家帰ってから、朝方まで土下座させられて。
んで、あれだ。
朝、寧々の電話で俺が勝手に家から飛び出したから、
また梢の奴、スゲェキレて。
謝り倒して、なんとかなったけど」


それは大変だったのだろうけど、
何処か楽しそうに語るその顔を見ていて、
大丈夫なんだ、と安心出来た。


「本当に、私のせいですみませんでした」


そう言って、頭を下げた。


顔を上げると、川邊専務と目が合う。



「いや、お前だけが悪いわけじゃねぇ」


「え、私が全部悪いでしょう?」


もしかして、斗希も?とか?


私が川邊専務を嵌めたのは、そもそも私と斗希とのつまらない争いから。


「いや。マジで浮気する気はなかったんだけど。
なんつーか、俺もお前みたいな若い女に飲みに誘われて、あの時ちょっと浮かれたんだよ。
お前がババアでブスなら、俺絶対行ってねぇし。
そういう所を梢に見透かされていて、あいつもキレてんだろうな」


「そうですか…」


この人、本当にこの先も浮気は絶対にしないのだろうか?


私には関係ないけど、ちょっと心配。

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