LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「嘘、です。
いくら弁護士でも、そこまでの権限はないですよ。
それに、その防犯カメラに映っているのはあなたではなく、あなたに命令された誰かでしょう」


「映ってるのは、俺だと思うよ。
ほら、川邊専務、この会社近くに住んでるだろ?
ちょっと、そっちに行くついでがあったから、それで」


自供とも思える、その言葉。


眞山社長は、笑っていて。



「まあ、それが公になれば名誉毀損や侮辱罪。
篤の立場を考えたら、脅迫罪?」


「川邊専務は、俺を訴えるつもり?」


「いえ。篤はあなたがだなんて、一切気付いてない。
それに、篤的にあれは公にしたくないでしょう。
今回、俺が気付いたのは、もしかしたらって。
結衣のスマホから、あの音声を手に入れました?」


その斗希の言葉に、え、と眞山社長を見るが、ふ、と口元を綻ばせている。



「結衣がスマホを指紋認証にしていたのを、前から知っていたから。
あの日、結衣を睡眠薬入りのワインで眠らせて。
ゆっくりと、スマホの中見せて貰ったよ。
結衣ったら酷くて。
俺とのエッチの途中で寝ちゃって。
それで興醒めして、あの時、結局イケなかったな」


眞山社長はクスクスと楽しそうに笑っていて。


斗希を見ると、驚いてしまった。


斗希は怒りを現すように、眞山社長を睨み付けていて。


「だから、生ではしたけど、最後迄はしてないから。
結衣に俺の子供を妊娠したって言われて、ちょっと半信半疑だった。
絶対ないとは言えないけど」


あの時、中では出されてはいないとは思っていたけども、
眞山社長のその話を聞いていて、
この人の子供の可能性が少しでも下がったのだと、安堵してしまう。



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