LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「うん。
俺の赤ちゃんの時にそっくりだった。
手術室の前でさっきチラッとしかまだ見せて貰えてないけど、
泣いてて、手を動かしてた。
元気に生まれてくれて、ほっとした」


口には出さないけど、
本当に斗希の子供で良かった、と思う。


きっと、斗希は流風が自分に似てなくても、
構わず自分の子供だと愛してくれたと思うけど。


きっと、斗希よりも、私の方が斗希の子供かどうかにこだわっていたのかもしれない。


生まれた子が元気かどうかよりも、
私はその事に気を取られていたから。


「結衣、傷痛い?」


私の表情が暗いからか、そう心配してくれる。


「ううん。
斗希が父親で、本当に良かった」


それは、斗希の子供で良かった、という意味じゃなくて。


この人と結婚して良かった、と、強く思った。

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