LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
意識が段々と正気になった頃、
私はトイレの床に乱れた衣服のまま座り込んでいた。


近くに落ちていた私の鞄を手に取り、
その中を見ると、あの男の子から買った薬の袋が二つ入っているのが見えた。


なんとなく心配になり財布を開くと、
特にお金を盗まれたような気配はなかった。


スマホを取り出し時間を確認すると、
深夜の3時。


多分、このトイレの個室に来たのは22時くらいなので、
5時間程、経っている。


私は途中から眠っていたのだろうか?


よく分からない。


ただ、あの男の子との情事は夢だったんじゃないかと思った。


体には、あの男の子の感覚が色濃く残っているのだけど、
本当に、夢の中での出来事だったような感覚。


そんな風にしか、記憶に残らない。


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