LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
川邊専務を支えながら部屋へと連れて行き、
ゆっくりとその体をベッドへと寝かせた。


川邊専務の部屋は私の部屋よりも広いのもそうだが、ベッドもダブルで大きい。


この部屋を手配したのは、私。


こうなる事を予想して、大きなベッドもそうだけど、エレベーター乗り場から近い部屋を取った。


ベッドに寝転び呼吸が荒くなっている川邊専務を見下ろしていると、
ふいに、腕を掴まれた。


それに、驚いて体が震えた。



「…悪い…」

そう言って、その手は離れた。


そうやって私の腕を掴んだのは、
薬の効果のせいだろう。



欲望を満たしたい、と。


今、この部屋は入り口の方の電気が付いているだけで、
部屋の中心は薄暗い。


「眠るのに、苦しいですよね?」


川邊専務は、スーツの上着は飲みに出た時には部屋に置いて来ていた。


ネクタイも外して、ワイシャツの姿だった。


私は今、そんな川邊専務のワイシャツのボタンを上から一つずつ、外して行く。


上から3つ目のボタンを外し終えた時、
再び、腕を川邊専務に掴まれた。


そして、その手を強く引かれた。



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