LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「---別れて欲しい」


それは、いつものようにホテルのベッドの上で、行為を終えた後。


同じベッドの中、眞山社長は私の隣で寝転びそう口にした。


その言葉は、私の顔を見ずに淡々と告げられた。


「えっ、別れてって…」


私は突然のその言葉に、頭が追い付かない。


何かの冗談なのだろうか?と思っていた。



「最近、婚約したんだ。
いや、それはまだ正式なものではないのだけど。
それは、親が決めた相手なんだ」


政略結婚…。


大会社の社長で、御曹司でもある彼が、
ただの秘書の私なんかと、結婚するわけがないと、彼と付き合っている間何処かでずっと頭にはあった。


だから、いつかこんな日が来るんじゃないかと。


なのに。


「けど、私…。
妊娠してるの…。
綾知さんの子供を」


そう口にしていた。


それは、嘘だった。


私は妊娠なんてしていない。


眞山社長と関係を持ち始めてすぐの頃から、ずっと低容量ピルを服用している。


それは、眞山社長から頼まれてそうしていた。


ゴムに対して、軽いアレルギーがあるからと。


私と初めての時は、ゴムを付けてくれていたけど、
二度目以降は、私がピルを服用して避妊をしていた。


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