LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「これでいいですか?」
滝沢斗希は記入した婚姻届を、
向きを変えて私の方へと差し出して来る。
「はい」
「じゃあ、特に今回の事で示談書とかは必要ないですよね?」
「はい。
後、録音してますよね?
川邊専務が席を立った辺りから。
まあ、特に録音されて困る事は、私は話してませんけど。
それ、消してくれません?」
私のその言葉に、滝沢斗希はスーツのポケットから、ICレコーダーを取り出した。
そして、溜め息を吐くと、これでいいですか、とそれを消去していた。
「流石に、小林さんは先程の音声は消してくれないですよね?」
それは、先程聞かせた、川邊専務とのあれだろう。
「はい。だって、夕べの事を証明出来るものは、それしかないので。
川邊専務のものも、直に私の体から出て行くでしょうし。
後、一応言っておきますがあの音声、メールで自宅のパソコンにも送ってますから。
念のために」
「そうですか。
なら、今ここで小林さんからそのスマホを奪い取っても無駄だという事ですね」
「ええ」
もしも、と思いそうしていたが、
滝沢斗希も少しはそれを考えただろう。
私から無理矢理スマホを奪い取る事も。
「俺も、小林さんの事気に入らなかったんですよ。
あの代理の別れ話の時。
ちょっと涙でも見せるなら可愛げがあるのに、
ふてぶてしく、俺を睨み付けて来たあの顔。
気に入らなかった」
そう挑発的に笑いかけられ、少し怯んでしまった。
「俺と、結婚して下さい」
挑むようなその言葉に、頷いた。
滝沢斗希は記入した婚姻届を、
向きを変えて私の方へと差し出して来る。
「はい」
「じゃあ、特に今回の事で示談書とかは必要ないですよね?」
「はい。
後、録音してますよね?
川邊専務が席を立った辺りから。
まあ、特に録音されて困る事は、私は話してませんけど。
それ、消してくれません?」
私のその言葉に、滝沢斗希はスーツのポケットから、ICレコーダーを取り出した。
そして、溜め息を吐くと、これでいいですか、とそれを消去していた。
「流石に、小林さんは先程の音声は消してくれないですよね?」
それは、先程聞かせた、川邊専務とのあれだろう。
「はい。だって、夕べの事を証明出来るものは、それしかないので。
川邊専務のものも、直に私の体から出て行くでしょうし。
後、一応言っておきますがあの音声、メールで自宅のパソコンにも送ってますから。
念のために」
「そうですか。
なら、今ここで小林さんからそのスマホを奪い取っても無駄だという事ですね」
「ええ」
もしも、と思いそうしていたが、
滝沢斗希も少しはそれを考えただろう。
私から無理矢理スマホを奪い取る事も。
「俺も、小林さんの事気に入らなかったんですよ。
あの代理の別れ話の時。
ちょっと涙でも見せるなら可愛げがあるのに、
ふてぶてしく、俺を睨み付けて来たあの顔。
気に入らなかった」
そう挑発的に笑いかけられ、少し怯んでしまった。
「俺と、結婚して下さい」
挑むようなその言葉に、頷いた。