LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
「斗希の奴、スゲェ楽しそうだったぞ。
お前と結婚するの」


その言葉に、思わず川邊専務の方を振り返りそうになった。


私との結婚が、楽しそうって?


「あいつは、俺が知ってる中でも一番スゲェ変な奴だからな」



私との結婚が嬉しそう、ではなくて、楽しそう、か。


ある意味、私と滝沢斗希との結婚は、
お互いを不幸にする為の、ゲームみたいなもの。


楽しそう、か。



「後、もう無理なら言え。
適当な理由付けて、俺の秘書から外してやるから。
今日も朝からお前俺の事見て震えてっから」


そう言われ、意識したからか、また体が震えて来る。


「―――岡田さんに、川邊専務の今後の帯同全般はお願いしようと思ってます。
なので、私が川邊専務と顔を合わせるのは、今後、それ程ないと思います。
なので、お気遣いなく」


「そうか。分かった」


川邊専務のその言葉を背に聞きながら、
私は専務室を後にした。




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